手を伸ばしても もう届かない

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映画感想レポ①

遅ればせながら、乃木坂ちゃんのドキュメンタリー映画『いつのまにか、ここにいる』を観てきました。

www.2019-nogizaka46.jp

普段外から見ている彼女たちとのギャップはそんなに無くて、私の大好きな乃木坂ちゃんは、彼女たちのひたむきな努力と温かい人間関係のおかげなんだな、と思って改めて好きな気持ちが膨らみました。

感想は一度には語り尽くせないので、分けて書くことになると思います。

(1) 全体演出

全体を通して、監督の自然な演出がとても良かったです。変な誘導尋問もなく、乃木坂ちゃんたちと徐々に距離が縮まっていく様子が見ていて伝わりました。インタビューシーンも、ライブやレッスンの密着レポでも、カメラに対してはリラックスしている様子が見えました。

サヨナラの意味の特典か何かでの白石さんに橋本さんの卒業について執拗に聞いて泣かせたの、不快だったんだよね。

そういう意味では、メンバーそれぞれのふっと出た言葉や、心から思っている言葉がぽつぽつと出てきて、監督と良い信頼関係のもと撮影ができたのだろうなあ、と感じました。

あとは、個別で自分の気持ちを話したのは主要メンバーだけで、なーちゃん、麻衣ちゃん、玲香ちゃん、いくちゃん、飛鳥ちゃん、与田ちゃん、桃ちゃん、あと4期ちゃんくらいなんだけど、リハやレッスンのシーン、ライブの舞台裏なんかでほぼ全員のメンバーの表情を見ることができました。その表情から読み取った感情は、語ってくれたメンバーと同じ気持ちであることが想像できたり、メンバー同士の関係性に思いを馳せることができました。

大所帯グループを語る際は、全員を平等に取り上げるのはどうしても難しいけど、そんな中でも乃木坂46というグループ全体を伝えようと演出してくれたと感じました。

(2) 桃ちゃんの葛藤

3期の中で特に取り上げられていたのは、与田ちゃんと桃ちゃん。特に桃ちゃんは発言すべてが素直で、一番ドキュメンタリーらしかったかもしれない。

 ①自分自身が否定され、自分自身が評価される

最近の彼女の不調の理由に迫った言葉のように感じました。キャラを演じられない自分。だからこそ、良いも悪いも評価・反響が全て自分にダイレクトにぶつけられてしまう。特にネガティブな反響って、誰もが受け止めるのに抵抗があると思うけど、きっと桃ちゃんの周りにいるメンバーの中には、うまくスルーしたり、割り切ったりして、過ごせている子もいると思うんだよね。そんな子たちと比べて、向いていない、と思っちゃったのかなあ、とか。

 ②乃木坂も悪くないなぁ

レコ大2連覇直後の桃子の一言。

Seishiro先生と、乃木坂ちゃんみんなで一体感で迎えた当日。実は熱い乃木坂ちゃんたちが、本番を前に、一人また一人自然と集まり、廊下の窓を姿見替わりに練習に没頭する姿は鳥肌が立ちました。楽曲の音に、スカートが風を切る音。シンクロニシティの歌詞の通り、メンバーの心が共鳴して、お互いを想い合ってるのが具現化さ、先生からも絶賛。Seishiro先生がおっしゃってた、"想像力"の働かせること、心に残りました。そんなみんなの想いが響き、高まり、やり遂げたなかでの2連覇。メンバーそれぞれ喜びが爆発していましたが、桃ちゃんがその中でぽつりと言った『乃木坂も悪くないなぁって』に対して、温かく受け止める飛鳥ちゃんとSeishiro先生もまた印象的でした。

 ③さみしさに慣れる必要ありますか?

まるで、サヨナラの意味の、"サヨナラに強くなれ"を全否定するかのような一言。でも、パンフレットの一問一答で、最近あった悲しかったことに、ほとんどの一期生が卒業ラッシュをあげていて。きっと誰一人寂しさに慣れた子なんていないんだろうなあ、と感じます。そういう意味では、桃ちゃんの素直な気持ちはメンバーみんなが持っている感情なんだろうなあ、と。

加入早々にセンターポジションを与えられ、ここに至るまでの桃ちゃんの葛藤と、活動の原動力を垣間見たうに思います。桃ちゃんもまた、乃木坂のことが大好きで、このグループの居心地の良さに救われているのだろうなあと。