手を伸ばしても もう届かない

パーフェクトスター パーフェクトスタイル

橋本奈々未さん 尊い時間をありがとう

ななみんこと元・乃木坂46 橋本奈々未が卒業してから、11ヶ月が経ち、ななみん不在の乃木坂としての1年弱を過ごしたところで突然の実感というか、心の中で納得というか、ようやく受け止められたような気がしている。ななみんのいない乃木坂ちゃんに適応してきた、という感じがぴったりくるのかな。

 

私は元々在宅を貫き続けていて、もっぱらYouTubeと乃木中、まとめサイトでひっそりこっそり応援していた。

 

そもそも、ななみんと初めて出会ったのは、2013年、ZIP!(日テレ)の朝6時半くらいにやってた「川柳女子」のコーナーだった。ショートカットの超絶美少女が突然画面に現れて、衝撃を受けた。

 

私は世間一般の流れにのり、2010年頃からAKB48にハマりはじめた。ポニーテールとシュシュのMVはカットを覚えるほど見たし、過去のネ申や、組閣動画(あの時のたかみな、秋元、ゆきりんのキャプテン就任はしびれた・・・この話はまた今度したい)に涙して、少しずつ推しメンもでき、48Gならではの刺激の多さに魅了されていた。しかし、あっちゃん卒業とあわせて、東京ドームの達成感と、徐々に大きくなるグループの規模にキャパオーバーとなり、少しずつ心が置いてかれた。

デビュー直後から乃木坂のことを知ってはいたが、私の中のアイドル熱は少し落ち込み気味であった。

 

そんな中見つけた、ななみん。

こんな美人な子がいたのか!と完全に心が持ってかれた。

ショートカット、小さな顔、細くて長い腕、色白の肌。落ち着いた、優しい声。

パフォーマンスはいつも丁寧で、カメラに抜かれた時は、派手じゃないのに華やかなほほえみを見せてくれていた。

 

なにか追い込まれるように、猛烈な勢いで過去の映像を漁った。

決して冷めている訳ではないのに、いつも穏やかで落ち着いていて感情的な姿を出さないななみん。乃木坂のお姉さんチームとして、思慮深く、大人びた雰囲気の時もあれば、メンバーと戯れる姿は20代前半の年相応の普通の女の子。私の年齢から見ると、妹や後輩のような気分。姿を見るたびに彼女に魅了され、ああ、これが「神推し」ということなのか、と。全てがかわいくて、愛しくて、応援したくなって、音楽番組の引きの映像でも意識してないのに自然と目が彼女を追っていた。

 

婦警さんコスの「左折禁止♡」、いくちゃん足小指骨折のくだりの「脆いですね・・・笑」、女優ターン、1列目だけ食事会のまいやん「叩きなおしたい!」に対する「強ぇ」、特に、乃木どこ最終回の「バナナマンさんのこと大好きなんだもん」は後にお兄ちゃんのお二人が自ら言ってたけど、いつも感情的にならないななみんが、まさかあんな風に涙するなんて。蛇夫人の回は、激しく拒絶するまいやんとのギャップがまた素敵だった。

ガールズルールのサビ前、1・2・3!3・2・1!の左右に動く振り、気づいたら片想いのAメロ前で、顎下に両手を添えたステップからの腕を指が動くところ、彼女の素敵だった瞬間はいくらでも出てくる。

 

私は長年応援してきた訳でも、直接あなたの姿を見たわけでもなく、ひっそりこっそり、あなたがアイドルをしていた期間の一部を見守っていただけ。それだけの間柄だけど、あなたの美しさ、歌って踊る姿、アイドルとしての存在に心が癒され、豊かな気持ちになり、追いかけてきた一人として、卒業と同時に引退を選んだななみんの決断は納得と喜びもあり、寂しくもあった。

かねてよりアイドル引退推奨説(これも別の機会に書きたい)を推している私だが、それでも2016年末の紅白歌合戦は寂しさが勝った。お衣装もとっても似合っていた、いつも以上に美しかった。少し緊張した様子のななみんが、イントロで向かって右にいるまいやんと目があった(と思われる)瞬間にっこりして、それだけでもう涙腺崩壊だった。ソロの声は緊張していたけど、パフォーマンスしている間本当に楽しそうだった。ただただ、この紅白の場が、乃木坂で過ごしてきた期間が、ななみんにとって、「良かったこと」と思ってもらえたらうれしいな、と何度も思った。最後の公式お兄ちゃん(設楽さん)の「ああ、いい顔だ」にも泣けた。本当にいい顔だった。

 

年明けてから、卒業までは本当にあっという間だった。 乃木中の卒業回と、46SHOW!のないものねだり、あとは翌日のワイドショーで見た、コンサートの映像。あっさり、さっぱり、ななみんは去ってしまった。

 

今あらためて、ななみんに感謝をしたい。10代後半から20代前半という、キラキラとした唯一無二の時間を、私に見せてくれてありがとう。橋本奈々未という人間をいつも貫いてくれてありがとう。ここでは文章にしたくないけど、真面目でかしこいあなただから、色々と辛い想いをしたこともあっただろう。それでも、乃木坂っていう注目度の高いグループの入り口になり、メンバーをずっと牽引し続けてくれたこと、本当にありがとう。

 

ななみんのいない乃木坂ちゃんは、やっぱりかわいくて、より素敵なグループに成長している。私も大好きなメンバーがたくさんいて、変わらず追いかけてる。

でもやっぱり、ななみんに勝る人はいないんだなあ。

橋本奈々未さん、本当にありがとう。

あなたの今後の人生が、これまで以上に鮮やかに彩られ、ただただ幸せでいてくれることを願います。